勿忘荘(わすれなそう)

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(中学生向け)社会の勉強法・その2

(つづき)

 社会の勉強法についての後編です。ここでは具体的な取り組みを挙げていきます。

 

 地理は先述の通り、ビジュアル問題を絡めてくることが多いので、とにかく地図とセットで学習するようにしましょう

 一枚の大きな地図に、気候や地形、有名な山や川、その地域の特産物などを書きこんでいつでも眺められるようにしましょう。

 ちなみに、各地域の人口や面積、農業や工業の生産額などは具体的な数字を覚える必要はありません。覚えてほしいのは、人口と面積の順位(トップ5)と、特定の国で特定の資源がたくさんあること(オーストラリアなら石炭と鉄鉱石の両方が多く採れる、など)です

 資料の時期によって変化しますし、問題文に書かれますので、知らなきゃ損するということはありませんので、余裕があれば覚えるくらいの気持ちでいいでしょう。

 

 また、これは社会だけでなく理科でも同じことが言えますが、入試問題や模試などを解いていくと、同じようなものが聞かれることが多いです

 なので、別記事にある「切り貼りノート」のようなものを作ってみてもいいかもしれません。

 出てきた問題を書き溜めておくと、「またこれか」「似たようなものが前にもあったな」というような感想を持つことになるでしょう。

 

 歴史は年号と史料の暗記を中心に進めましょう。

 特に史料は、教科書に載っているものはすべて覚えるつもりで読み込みましょう

 史料が提示され、その資料について「そのものの名前」「時代」「関係が深い人物」「その当時の出来事」など様々な問題に発展していくので、ただの丸暗記ではなく周辺知識の整理を心がけましょう。

 その中で先述の通りにキーワードを見つけるようにしましょう。これも地理と同様に、実際の入試問題に取り組むと、同じような言葉がたくさん出てくるので、否が応でもキーワードが判明してくるでしょう。

 

 公民に関しては、丸暗記をしようにもその用語の意味を正確に理解していないと、問題が何を求めているのかの判断がしにくくなります。

 特に、国会・内閣・裁判所の仕事の区別や内容、国と地方の区別、選挙における年齢制限や任期など、数字に関連するものも含めて複雑なものも多いので、中途半端な暗記では立ち向かえません。

 

 経済分野では景気変動と金融関連で難しい部分があるので、新聞やニュースで現代社会の基礎知識を身につけるように心がけたらいいのだと思います。

 公民に関しては一般教養、常識といってもいいような、学校で習う知識というよりも人として知っておくべきことのような気もしますので、自分の将来に直結することとして興味を持って接するようにしてほしいです。

 

 

 最後に、入試における出題形式ですが、これは全教科に共通していますが、非常に多岐にわたります。

 社会の「記号選択」では「正しいもの」「誤っているもの」「適するものをすべて」を答える問題があり、それ以外に「ならべかえ」も多くの都道府県で出題されます。

 それに加えて「語句の記述」「理由や内容の記述」もあり、地域によってはこちらの記述形式のほうが得点の割合が高いところもあります。

 

 記号問題のほうが扱いやすいのは間違いありませんが、ここでの意識はとにかくキーワードに素早く反応することです。

 国語や英語の文章読解と違って、細かく選択肢を分析する必要はあまりなく、特定の語句に反応できれば問題ありません。

 このあたりは知識優先という感じもしますので、問題を多く解いて注目ポイントを的確に見つけられるように訓練しましょう。

 

 記述問題に関してはかなり対策が必要です。

 聞かれたことに答えるようにするのは当然ですが、必要な語句(キーワード)をちゃんと正確に使えているかどうかがカギを握ります。

 模範解答を見ると、とてもじゃないですが中学生が使うような言葉の組み立てになっていないことが多いです。

 ですが、この手の記述問題は答えを丸暗記する必要はなく、内容が正しければ表現の仕方は問われません。

 したがって、自分の使いやすい言葉で簡単に説明できるように記述する練習をしましょう。また、問題文や資料に書いてあるフレーズをそのまま使うことも有効です

 なんにせよ、記述問題で満点あるいは部分点を確実に取れるように、何度も繰り返し練習する必要はありますので、冬以降はこのあたりを重点的に学ぶようにしましょう。

 

 

 以上が社会の勉強についてでした。

 理科社会は暗記教科、というイメージはありますが、少なくとも入試では「ただ用語を覚える」だけでは太刀打ちできないケースが多いので、縦と横のつながりを意識して、正しく細かく内容を理解するように心がけましょう。

 

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 これで「キーワード」を覚える学習を進めてくれれば、入試問題における記号選択問題はだいぶ取り組みやすくなると思うので、ぜひ一度のぞいてみてください。