勿忘荘(わすれなそう)

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(中学生向け)国語の勉強法・その1

 「〇〇ってどうやって勉強したらいいですか」という質問はよく受けます

 教科ごとの話だったり特定のテストに向けた話だったり、内容は様々ですが、ここでは各教科の勉強法について話していきます。

 とは言っても、勉強法は人それぞれでしょうし、先生によって教え方も多岐にわたるでしょうから、ここでの意見もあくまでも参考程度にととらえていただければと思います。

 

 今回は国語についてですが、国語の勉強が最もしづらいのではないかと思います。

 「何をしたらいいのかわからない」、「何をすれば成績が上がるのかわからない」、という声が最も多いのが国語だと思います。

 

 塾で勤務していたとき、国語に関しては特に何も対策してないけど得意、という人もいれば、いくら勉強しても一定以上の成績が取れない、という人もいました。

 これを覚えておけばいい、これをやっておけば間違いない、というものが少ないので、なかなかアドバイスに困ったこともあります。

 

 それでも、何かアドバイスをするとしたら、というところで、今回は国語の試験のメインである文章読解について少しお話します。

 漢字や文法、言葉の知識は覚える他ありませんし、入試における配点もそれほど高くはないので、国語に関しては読解問題がカギを握ると言って間違いないでしょう。

 

 よく「自分は本を全然読まないので読解ができないんです」という人がいます。

 読書量と読解問題の出来に相関関係があるのかどうかは実にハッキリしませんが、少なくとも「本を読めば読解ができるようになるわけではない」ということは言えると思います

 

 読解問題が得意な人の中には、読書が好きで普段から文章を読むのに慣れているから、という人もいるかもしれませんが、このあたりは長い時間をかけて少しずつ身についていくものだと思うので、勉強法という面では除外します。

 

 では、受験対策という意味での勉強法を一つ提案すると「設問ごとの正解に対する解説をできるようにすること」が重要なのではないかと考えます。

 つまり、読解問題を解いて、解答・解説を見聞きして自分の中で理解をし、さらにそれを第三者に説明できるようにするのです。

 

 「この問題は本文の△行目に『~~~』って書いてあるから、ここから抜き出す」「この選択肢は、●●という部分が本文にあっていないから消せる」など、正解に辿り着く、あるいは消去法で答えを決めるプロセスを人にわかってもらえるくらいに説明できれば、読み取りのテクニックや読解力が身についたと言えると思うのです

 

 この活動を1週間に1回でも、習慣的に繰り返していければ少しずつ読解力は高まっていくと思います。

 文章読解は同じ文章・同じ設問に出会うことは滅多にありませんので、その問題の答えや解き方を覚えても得点力には結びつきません。

 したがって、こういう問題はこういうところに注目して、こういう考えで答えを決めていく、という過程の部分を大切にしていくことが必要だと思います

 

 この勉強法には協力者というか、その問題を初めて見る人、あるいは知らないふりをして聞いてくれる人がいればありがたいですが、自分一人でやる場合も、自分の説明で他人にちゃんと伝わるかどうかをしっかり吟味していければ問題はないと思います。

 

 とにかく、模範解答とその解説を読むだけで終わらせてしまってはもったいない、ということです。

 この勉強法をすすめるためには、読解問題を解いたときの授業で先生の解説をしっかり聞いて理解することや、問題集や模試の解説として書いてある内容をしっかり理解する必要がありますので、ただなんとなく解くということも減らせるでしょう。

 

 そして、普段から「この問題は~~で、……だから、これが答えなんだ」という根拠となるものを常に考えるようにしていけば、これでも自然に国語力は上がっていくのではないかと思います。

 

 これが「勉強法」の話でした。後編は「テストで点数を取るには」についての話をしていこうと思います。

 

(つづく)