勿忘荘(わすれなそう)

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(中学2年生向け)1年前から始める受験準備・その2

 「その1」では、受験までの1年間を3つの期間に分けて意識してほしいことなどをお伝えしました。

 今回はその各期間における勉強面での目標ややるべきことについてお話します。なので、志望校選びや学校説明会に行くことなどは今回は割愛します。

 

 

【目標】

 1.中2・1月~春休み 

 ★数学と英語で、中2までの学習内容を一通り復習する

 →中3になったら中3の内容を身につけることに集中したいので、中2の内容を中2のうちにマスターしておく、というのは「その1」でもお伝えしましたが、特に意識してほしいのが数学と英語です。

 数学はこの段階では図形問題以外を重点的に取り組みましょう。計算問題は確実にできるようにしておきたいですし、関数や文章題も、教科書レベルの問題はしっかりこなせるようにしておきましょう。

 

 英語は文章読解とリスニングは入試対策として中3の秋以降に取り組むことになりますので、中2のこの時期では単語と文法問題を重点的に取り組みましょう。時制や不定詞、比較、接続詞は確実におさえておきたいです。

 

 

 2.中3・4月~夏休み 

 ★中3内容の学習で抜けがないようにしつつ、理科社会の学習を始める

 →中3の内容は受験前にもう1周するほどの余裕はないです。

 したがって、学習するたびにしっかり復習をし、知識の取りこぼしがないようにしていきたいです。また、夏休みの段階で国数英はおおかたの復習を終わりにして、理科社会の復習をメインにできるようにしてほしいです。

 国数英はこの時点で習った単元の基本的な問題は特に困らず解けるようになっているのが理想です。そうなれば理科社会の勉強に時間を割けるようになりますし、理科社会は中2までの内容を中3の夏休みに一通り復習できるようにしましょう

 

 

 3.中3・9月~冬休み 

 ★模試や過去問を意識して、総合力をつける

 →夏までは入試問題を意識する必要はありませんが、逆に秋以降は意識を変えていきましょう。

 ここでいう総合力とは、「単元が指定されていない状況で、あらゆる単元に対応できる力」のことです。入試問題は何が出題されるかわかりませんし、複数の単元にまたがった問題も多いので、どんな知識を活用すればいいか判断できるようにしなくてはなりません。

 

 そして、地域によって模試の位置づけは異なるかもしれませんが、可能であれば偏差値がわかる模試を受験してほしいです。また、過去問にも目を向けてほしいです。

 数学や理科社会では未習分野はなかなか難しいでしょうから、できるところだけ取り組むでかまいませんし、国語と英語ならば全部を通しで解いてみてもいいかもしれません。

 いずれにせよ、自分が受ける学校がどんな問題を出してくるのか、ゴールを知ることも重要です。

 

 

【するべきこと】

 1.中2・1月~春休み 

 ★学校の教科書、問題集を何度も解く

 →数学は教科書に載っている問題を一通り解いてみて、何も見ずに解けるかどうか試しましょう。解けなかった問題に印をつけ、復習してからもう一度取り組み、それでできるようになったら問題集に進みましょう。

 問題集でも同じように一周解いてみて、できなかったところをもう一周するようにしましょう。ただ、問題集は難易度が高いものも含まれますので、レベル別になっている場合は一番基本のものとその次のレベルまでがしっかりこなせれば十分です。

 

 英語は文法問題をメインにしたいところですが、教科書にはあまり問題が載っていません。教科書の本文にある「新しい文法事項」で使われる例文を、何も見ずに書けるようになればそれでもう立派といえます

 また、問題集では英作文は難しいかもしれませんが、穴埋めや並べ替えの問題を重点的に取り組みましょう。やり方は数学と同じで、間違えたところに印をつけてくり返し学習するようにしましょう。

 

 

 2.中3・4月~夏休み 

 定期テストによらず勉強をする

 →中2まではテスト前に勉強するのが基本かもしれませんが、中3になったらそういう姿勢ではなく、試験が近づいてなくても常に復習するような習慣をつけられるようにしましょう

 この学習スタイルが構築できるかどうかで、2学期以降の本格的な受験勉強の進み具合を左右することでしょう。

 

 試験前に慌てて復習するようでは、入試に立ち向かえるわけがありません。

 特に入試は試験範囲なんてありません(あえて言うなら「すべて」です)から、常に「習ったものはできるようにしておく」という状況をつくるため、普段から新しく習ったものを忘れないうちに復習するようにしましょう。

 

 これに関しては全教科、学校で習ったものを使う形でかまいません。

 教科書でも問題集でも、授業で使ったプリントやノートなど、とにかく一度勉強したものをそう簡単に忘れないようにする、これを心がけてください

 

 

 3.中3・9月~冬休み 

 ★これまでに受けてきたテストの解き直しをする

 →上記の2つの期間における学習スタイルを継続して行うのは前提で、この時期に新たに付け加えてほしいのが、過去のテストの復習です。この時期から、今習っている単元だけでなく全単元の復習を開始したいのです

 このときは教科書や一般的な問題集ではなく、過去に受けた模試や学校のテストなどを使うことをおススメします。この手の試験は問題のつくりが独特ですから、こういう問題にも慣れておく必要があります。

 そして、これらのテストの復習では満点を狙う必要はありません。出来るべき問題や取るべき点数を、自分の学力や志望校にあわせて考えたうえで、必要な復習をしましょう。このときに、何をするべきかの判断に迷うようなら、先生に相談してみましょう。

 

 ここで、「前はできたはずなのにできなくなっている」とか「すっかり忘れてしまっている」という現象を経験することになると思いますので、そこでもう一度自分を見つめなおし、自分に足りないものを補充するようにしていきましょう。

 

 

 以上が、各期間における目標とするべきことでした。

 常に自分の立ち位置を探り、自分のするべきことを考えながら1年を過ごせるようにしてもらえればと思います。